2190形 モニ2191
●概要
両運転台の電動有蓋車。もとは大山線の前身、大山電気軌道の発注車 モワ1である。
1930年 日本車輌製造本店製。
大山電気軌道は急勾配が連続する上に大山下駅が用地の関係で単線であり機回しができず、貨物列車の運行ができなかった。
そこで開業から暫くしてから製造されたのが、この車両である。
電気機器は先に作られたモハ111が日立製なのに対し三菱製となり、主制御器は手動進段の三菱HL、主電動機はMB-98(端子電圧750V・出力75kW)、ブレーキはAMMであった。
これらから、当初より単行ではなく貨車の牽引も考慮していたことが伺える。しかし、同線の荷物輸送量はたいしたことがなく、結局電動貨車が貨物を牽引していた秦野電気軌道で使用されることが多かった。
1974年の秦野・大山線の昇圧にも対応し、秦野線の貨物輸送廃止後は保線列車用として、主にデキ281とプッシュプルで使われている。
また、救援車としての機能も担っている。
丸妻・1段下降窓の3400形と、切妻・2段窓の2410形の中間のスタイルになっている。同系の車両に新潟交通モワ51がある
主制御器や空制関連は床下に収まらず、運転席後ろなどに各種が置かれている。
パンタグラフは平塚側に設置している。
●諸元
形式 | 番号 | 最大寸法 (長×幅×高 mm) | 重量(t) | 台車 | 主制御器 | 主電動機 形式(出力 kW×個数 駆動方式) | 制動 | 備考 |
2190 | モニ2191 | 11150×2430×4025 | 25.6 | 日車D14 | 三菱HL | 三菱MB-98(75×4 吊掛) | AMM | |
●車歴
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モニ2191←大山電気軌道モワ1 1930 日本車輌製造本店製