2410形 モハニ2410

●概要
 両運転台の電動車。もとは秦野線の前身、秦野電気軌道の発注車 モハニ121〜122である。
2両が在籍していたが1両は既に廃車になっている。1936年 日本車輌製造本店製。
平塚車庫(秦野・大山線)の所属。

秦野電気軌道が導入した初の鋼製ボギー車である。
傍系の大山電気軌道モハ111に比べ製造年代が新しい分、2段窓になるなど近代化されている。また手荷物室が設けられてはいるが、客室との間仕切りに扉はなく、立席スペースとして使うことも見越していた。床下機器等は同形式と共通で、主制御器は日立PR200、主電動機は日立HS-254-D(50kW)であった。

神奈川電鉄成立後、連結運転の状態化・転入車に合わせてブレーキを直通制動から自動制動(AMA)に変更している。
1974年の秦野・大山線の昇圧では14m級以下の車両で唯一単独で昇圧対応が行われた。主制御器は国鉄CS5に交換している。また、モハニ2411は台車をモハ3623から捻出した日車D-16、三菱MB-64-Cに変更した。
しかし、1978年に発生した踏切事故で、モハニ2412が廃車になっている。

丸妻・1段下降窓の3400形に対し、切妻・2段窓と近代化されたスタイルになっている。
旧・手荷物扉も客用扉に改造されており、実質的には荷物室は廃止されている。ここに箱が置かれているが、これはATSの車上装置が収められている。
運転台は車体の中央になる。なお、パンタグラフは平塚側に設置している。

●諸元
形式番号最大寸法
(長×幅×高 mm)
重量(t)台車主制御器主電動機
形式(出力 kW×個数 駆動方式)
制動備考
2410モハニ241114500×2700×415028.5日車D16国鉄CS5三菱MB-64-C(59.6×4 吊掛)AMA

●車歴
モハニ2411←モハニ221←秦野電気軌道モハニ121 1936 日本車輌製造本店製
モハニ2412←モハニ222←秦野電気軌道モハニ122 1936 日本車輌製造本店製/1978廃車

●編成表
2410
(平塚)


 
 近鉄北勢線のモニ220がプロトタイプですが、ナローの雰囲気をサブロクで再現するのは難しく、ただの四角い電車になっています。旧作の出来が悪く、真っ先に新神奈電シリーズの製作対象となりました。
 車体は鉄道コレクション第9弾の山陽電鉄702・709から。前面もその側面から作成しています。下回りは旧作から流用しましたが、それはこの車両だけで終了。以降のものは新調しています。
 

 神奈電をもう一度
 神奈電をもう一度 2011年2月
 神奈電をもう一度 2011年6月
 


▲神奈電の車両 総説・目次 へ
inserted by FC2 system