3010形 モハ3011、3013、3015、3017、3019
1010形 クハ1012、1014、1016、1018、1010

●概要
 3010形は平塚側に運転台を持つ電動車。1010形は半原側に運転台も持つ制御車。もと西武鉄道451、551、571、1571、1601、1651形である。
両形式とも5両が在籍する。1960〜1962年 西武所沢工場(復興社→西武建設)製で1981、1983、1988年に入線した。厚木車庫(愛甲線)の所属。
両形式で固定編成を組んでいる。

 3000形に続いて西武鉄道から購入した20m級・両開き3扉車である。
まず、1981年にもとクモハ451形のモハ3011、3013とクハ1601形のクハ1012、クハ1014が入線する。クモハ451形は1959〜60年に製造された吊り掛け駆動車で、前面は切妻・連続3枚窓である。床下機器は西武の吊り掛け車らしく国鉄形で揃えられており、制御器は国鉄CS5台車はTR14A、主電動機は国鉄MT15E(100kW)である。
 一方、クハ1601形は1962〜63年に製造された西武鉄道初のカルダン駆動車601系の制御車で、前面は湘南型・連続2枚窓である。編成解除され電動車は701系に編入、制御車のクハ1601形は一部を除き廃車になった。カルダン駆動車といってもブレーキなどは吊り掛け車と同じで、クハの台車はTR11Aであった。神奈電入線にあたり、クハの貫通路を広幅から狭幅に改造。また、CP、MGを搭載している。
 続いて、1983年に451形のモハ3015、クハ1016が入線する。クハはクモハ451形を電装解除したもので、CP、MGの搭載をしている。
 これら3編成は1987〜1988年に冷房改造を受けている。冷房機は三菱CU-77(能力21000kcal/h)を1両に2機搭載。電源はクハ1010形に冷房用のSIVを新設している。また、この時に台車・主電動機が交換され、モハは相模鉄道3010形の東急車輛TS-108、主電動機は東洋TDK-544-1/A(端子電圧750V・出力142kW)に、クハは国鉄101系のDT21Tに交換された。

 1988年にはもとクモハ551形のモハ3017、クハ1651形のクハ1018、クモハ571形のモハ3019、クハ1571形のクハ1010が入線する。クモハ551形は1961〜62年に製造された吊り掛け駆動車で、前面は湘南型・連続2枚窓である。一方、クハ1651形は先のクハ1601形を451系に編入したもので、451系の廃車後はクモハ551形と編成を組んでいた。貫通路は広幅である。
 一方のクモハ571・クハ1571形は1962年に製造された501系の中間付随車だったが、1967年に半数を電装して551系の中間車に、さらに1978〜1979年に運転台を取り付けて2両編成にしたものである。前面は切妻・連続3枚窓であるが、助手側上部に方向幕が設けられ、また運転室の奥行が深い。貫通路は広幅である。
 この2編成は主制御器はCS5、主電動機はMT15Eでクモハ451と同じであったが、台車は後に空気バネ式の枕ばねを持つ住友FS40に交換している。廃車後、台車・主電動機は他の事業者に譲渡されたため、神奈電入線時に台車・主電動機をモハ3011〜3015、クハ1012〜1016と同様に交換した。また、同時に冷房化改造を受けている。

 側面の窓配置は全車共通であるが、もとクモハ451・551の3011、3013、3015、1016、3017はアルミサッシが塗装されている。また、もとクモハ551の3015とクハ1601・1651の1012、1014、1018は同じ連続2枚窓の前面であるが、ワイパーの取り付け方が異なるなど、細かな差がある。ブレーキは中継弁付き(AMAEなど)もしくは中継弁・電磁給排弁つき(AMAREなど)で、そのまま使用している。

●諸元
形式番号最大寸法
(長×幅×高 mm)
重量(t)台車主制御器主電動機
形式(出力 kW×個数 駆動方式)
制動備考
3000モハ3011
モハ3013
モハ3015
20000×2930×416939.5東急TS-108国鉄CS5東洋TDK-544-1/A(142×4) 吊掛AMAE
モハ301739.8AM67RE
モハ301920000×2865×420139.5
1000クハ1012
クハ1014
20000×2930×404329.7国鉄DT21T--ACAE
クハ101630.0ACAE
クハ101829.5AC67RE
クハ101020000×2865×404331.0

●車歴
モハ3011←西武鉄道クモハ4691960 西武所沢工場製/1981入線/1987冷房化
モハ3013←西武鉄道クモハ4731960 西武所沢工場製/1981入線/1987冷房化
モハ3015←西武鉄道クモハ479←クモハ4851960 西武所沢工場製/1983入線/1988冷房化
モハ3017←西武鉄道クモハ5571962.01 西武所沢工場製/1988入線・冷房化
モハ3019←西武鉄道クモハ579←モハ579←サハ15711962.10 西武所沢工場製/1988入線・冷房化
クハ1012←西武鉄道クハ16081963 西武所沢工場製/1979入線/1987冷房化
クハ1014←西武鉄道クハ16101963 西武所沢工場製/1980入線/1987冷房化
クハ1016←西武鉄道クモハ480←クモハ4861960 西武所沢工場製/1983入線/1988冷房化
クハ1018←西武鉄道クハ1660←クハ16051963.05 西武所沢工場製/1988入線・冷房化
クハ1010←西武鉄道クハ1580←サハ1579←サハ1572 1962.10 西武所沢工場製/1988入線・冷房化

●編成表
3011  1012
3013  1014
3015  1016
3017  1018
3019  1010
(厚木)
(厚木)
(厚木)
(厚木)
(厚木)


 



 



 


もと鉄道コレクション第7弾の三岐鉄道クモハ601・クハ1601、鉄道コレクション2両セットの西武クモハ551・クハ1651、三岐鉄道クモハ607・クハ1607がベース。いずれも車体は前照灯・テールライトの交換や屋根と車体の継ぎ目の修正、そして冷房化程度の改造です。が、その割には塗装に失敗するなどしてどれもこれも完成まで時間がかかりました。
 西武の20m級車はローカル私鉄には長く太いため少々使いづらいのですが、そもそも中学生の頃に神奈電(のもとになる作品)をスタートさせた頃から設定されている車両であり、何も考えずに設定しています。
 451系・551系はサッシが車体色で塗装されているのですが、ガラスパーツのサッシだけを塗るのは難儀しました。
 
 神奈電をもう一度 2013年9月
 神奈電をもう一度 2014年11月
 神奈電をもう一度 2015年1月
 神奈電をもう一度 2015年2月
 神奈電をもう一度 2015年9月
 


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