3620形 モハ3621〜3623
●概要
 両運転台の電動車。もとはJR仙石線の前身である宮城電気鉄道モハ800形→国鉄2320形である。
3両が在籍する。平塚車庫(秦野・大山線)の所属。

神奈電に入線したのは宮城電鉄モハ802(1937年日本車輌支店製)、モハ804(1941年同)、モハ807(1941年日本鉄道自動車製)で、このうち802と807は落成時は制御車(クハ802、812)であった。
国家買収後、802と804は台車と主電動機を国鉄制式DT11またはDT10・MT15に交換している。制御器は間接非自動のHLのままであった。その後モハ2321、2323に改番されて1958年に廃車になり神奈電に入線している。
一方、807は1952年に宇部線に転属し最終的には幡生工場の入換車になっていた。こちらは台車と主電動機は日車D-16・三菱MB-64Cと変わらなかったが、制御器は国鉄制式のCS5に交換された。モハ2326に改番されたのち、1965年に廃車になり神奈電に入線している。

802と807(→3621・3622)は神奈電では少数派であったHLであったため、1967年に国鉄からCS5を譲り受け交換している。
また1969年に台車・主電動機を3721・3722の日車D-16・国鉄MT4と振り替えている。両車はDT10・DT11に履き替えたことで車高が上がった状態となっていたが、これで元に戻った。更に1972年には台車・主電動機を南海電鉄から購入した汽車K-16・三菱MB-146-SFRの組み合わせに3両とも履き替えている。
1978年には3両揃って、平塚に転属している。

前面はもともと幅の非常に狭い貫通扉があったが、残存しているのは3623のみで残り2両は埋められている。
客用扉は他の車両よりも狭めの900mmである。窓枠はアルミサッシ化済。
パンタグラフは大山・秦野側に設置している。

●諸元
形式番号最大寸法
(長×幅×高 mm)
重量(t)台車主制御器主電動機
形式(出力 kW×個数 駆動方式)
制動備考
3620モハ3621
モハ3622
モハ3623
16350×2700×413533.5汽車K-16国鉄CS5三菱MB-146-SFR(93.3×4 吊掛)AMA

●車歴
モハ3621←モハ751←国鉄モハ2321←宮城電気鉄道モハ802←クハ802 1937.10 日本車輌製造支店製/1958入線
モハ3622←モハ752←国鉄モハ2323←宮城電気鉄道モハ804 1941.11 日本車輌製造支店製/1958入線
モハ3623←モハ753←国鉄モハ2326←宮城電気鉄道モハ807←クハ812 1941.11 日本鉄道自動車製 /1965入線

●編成表
3621
3622
3623
(平塚)
(平塚)
(平塚)


 

鉄道コレクション第1弾の日鉄自12m級の切り継ぎです。そもそも実物が宮電のクハ881を製造に影響されて作ったようなので、ある意味非常に理にかなった工作であります。1両目は貫通扉付としましたが、狭すぎて実用性はないので、2両目はこれを埋めたことにしました。前面は中央寄りの窓柱を削るなどして、両脇の窓幅を広げています。
 
 
 作成途中の画像
 
 神奈電をもう一度 2010年12月
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