3630形 モハ3631、3632
●概要
 片運転台の電動車。奇数号車は平塚側に、偶数号車は秦野・大山側に運転台を持つ。神奈電の自社発注車で1967年の改番前はモハ1021〜1024であった。
6両が在籍し、奇数車と偶数車で固定編成を組んでいる。1963〜1968年 日本車輌東京支店製。
平塚車庫(秦野・大山線)の所属。

 神奈電の自社発注車では初の2両固定編成となった。1011形(現在の3610形)と同じ16m級車であるが、側面は2扉から3扉に、窓幅は800mmから1000mと大きくなり、前面は非貫通で連続3枚窓と大きく変化した。連結面は広幅貫通路が設けられている。一方、床下機器は在来車と同じであるが、制御装置は1台で8つの主電動機を2群制御する独自の方法が用いられている。なお、複電圧機構の採用は見送られ1500V専用となっている。
 大山線昇圧後、順次厚木または田名から平塚に転属。その後、1986〜1988年に冷房改造を受けた。冷房機は路面電車用の三菱CU77NH(26000kcal/h)を1両当たり1台搭載、電源は偶数番号車に専用のSIVを搭載している。

 制御器は日立MMC-HT-10F。台車は日車NA31で国鉄DT21の系譜に属する。主電動機は日車NE75である。
パンタグラフは奇数車の運転台側に搭載している。

●諸元
形式番号最大寸法
(長×幅×高 mm)
重量(t)台車主制御器主電動機
形式(出力 kW×個数 駆動方式)
制動備考
3630モハ3631
モハ3633
モハ3635
16000×2740×415028.0日車NA31日立MMC-HT-10F日車NE75(75.0×4 吊掛)AMA
モハ3632
モハ3634
モハ3636
16000×2740×405026.0-

●車歴
モハ3631←モハ1021 1963 日本車輌製造東京支店製/1986冷房化
モハ3622←モハ1022 1963 日本車輌製造東京支店製/1986冷房化
モハ3633←モハ1023 1965 日本車輌製造東京支店製/1987冷房化
モハ3634←モハ1034 1965 日本車輌製造東京支店製/1987冷房化
モハ3635 1968 日本車輌製造東京支店製/1988冷房化
モハ3636 1968 日本車輌製造東京支店製/1988冷房化

●編成表
3631  3632
3633  3634
3635  3636
(平塚)
(平塚)
(平塚)


 
 鉄道コレクション第3弾の小田急2200系列がベース。日車製の長野電鉄1100形、福島交通5000形のような前面が丸妻で連続窓の車両がプロトタイプです。側面は完全なオリジナルですが、長さを16m未満にするため、各扉の左右を0.5mmづつ詰めるという、フリーの割に手間のかかることをしています。
 冷房は大昔にGMで購入した江ノ電1000用です。この手のパーツ、現在なら鉄コレに搭載されているのが幾つか思い浮かびます。分売されていれば嬉しいのですが。


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 神奈電をもう一度 2012年10月
 神奈電をもう一度 2012年12月
 神奈電をもう一度 2013年4月
 神奈電をもう一度 2013年6月
 


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