3730形 モハ3735〜3737
●概要
 両運転台の電動車。もとはJR南武線の前身である南武鉄道モハ150形→国鉄モハ(クモハ)2000形である。
3両が在籍する。1941年 帝国車両工業製で1967年に入線した。
厚木車庫(愛甲線)の所属。

日中戦争開戦後、沿線に工場が進出し輸送力が逼迫していた南武鉄道が導入した初の17m級車である。
国家買収後、大半の車両は宇部線、可部線を経て富山港線に入線し、1967年の昇圧まで使用された。

神奈電には両運転台のまま残っていたクモハ2000、2003、2007が入線した。入線時に台車と主電動機を交換(DT11またはDT10、MT15)している。これは当初から他車へ流用することを目論んでいたとみられ、1969年にはモハ3737が事故廃車になったモハ3703の住友KS30・芝浦SE102に交換、またモハ3735・3736はモハ3731・3733のDT10・国鉄MT4(芝浦SE102)と交換している。更に、その後1973年頃にモハ3621・3622の日車D-16・SE102と交換が実施された。

関東型の窓配置であるが、客用扉の幅が1000mmと若干狭めでその分、側窓が870mmと広いのが特徴。窓枠はアルミサッシ化済み。
パンタグラフは半原・淵野辺側にある。ベンチレータはT型が2列であるが、3737のみ片側3個。他は5個である。
主制御器はCS5(芝浦RPC-105)でこれは落成時からのものである。

●諸元
形式番号最大寸法
(長×幅×高 mm)
重量(t)台車主制御器主電動機
形式(出力 kW×個数 駆動方式)
制動備考
3730モハ3735
モハ3737
17000×2742×414032.0日車D-16国鉄CS5芝浦SE102(85×4 吊掛)AMA
モハ3736住友KS-30

●車歴
モハ3735←国鉄クモハ2000←モハ2000←南武鉄道モハ151 1941 帝国車両工業製/1967入線
モハ3736←国鉄クモハ2003←モハ2003←南武鉄道モハ155 1941 帝国車両工業製/1967入線
モハ3737←国鉄クモハ2007←モハ2007←南武鉄道モハ159 1941 帝国車両工業製/1967入線

●編成表
 3735
 3736
 3737
(厚木)
(厚木)
(厚木)


 
関東型窓配置なるも扉・窓の幅が特殊であるため側面はt0.3プラ板から自作しました。前面はGM東急3000附属の京浜急行420の幅を狭めたものがベース。窓の天地は狭め、窓柱・窓枠は新製しています。屋根は鉄コレ4弾のクモハ11・クハ16を唐竹割にして幅を狭めたものです。
 ベンチレータは鉄コレ16弾の名鉄3800譲渡車から。小さめのT型ベンチレータは製品が少なく、当時は重宝していましたが、当時在庫が6個。そこでプロトタイプの写真を見ていると、ベンチレータが減っている車両(モハ2007)を発見。無事、辻褄を合わせることができました。

 

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