3760形 モハ3761〜3764
●概要
 3760形は片運転台の電動車。奇数号車は中津・津久井川尻側に、偶数号車は半原・淵野辺側に運転台を持つ。もとは京王帝都電鉄2010系である。
4両が在籍し、奇数車と偶数車で固定編成を組んでいる。1961年 日立製作所または日本車輌製造東京支店製で、1985年に入線した。
田名車庫(相北線)の所属。

 京王帝都2010系(デハ2010形、デハ2060形)は京王線用に1959〜1962年に製造された。このうち神奈電に譲渡されたのは2次車で、前照灯はシールドビーム2灯、窓はアルミサッシになったが、裾のRや屋上は1次車に同じというグループである。もともとは各車に制御器があったが、1963年の架線電圧昇圧に際し主電動機のツナギを変更して半数の車両の主制御器を撤去、2両ユニットとなった。

 1984年に全車両が廃車になった。神奈電には愛甲線は2800mm幅・20m級車が入線していたが、角田〜箕輪に急カーブが連続する相北線には入線が不可能と判断され、当車の購入に至った。
入線にあたり軌間が異なるため、台車・主電動機は国鉄101系廃車発生品のDT21・MT46(端子電圧375V・出力100kW)に交換された。またブレーキは発電制動付き電磁直通(HSC-D)であったが、他車との併結を考慮し発電制動付き自動ブレーキ(AMA-D)に変更した。そして、冷房化改造が実施され神奈電初の冷房車となった。冷房機は路面電車用の三菱CU-127(能力10500kacl/h)を1両に3機搭載し、電源は偶数車に専用のSIVを搭載している。

 主制御器は電動カム軸式の日立MMC-LHTB-20Aで奇数車に搭載、一方MGとCPは偶数車に搭載している。パンタグラフは奇数車に搭載、連結面側(半原・津久井川尻側)に設置している。

●諸元
形式番号最大寸法
(長×幅×高 mm)
重量(t)台車主制御器主電動機
形式(出力 kW×個数 駆動方式)
制動備考
3760モハ3761
モハ3763
17680×2800×410034.0国鉄DT21日立MMC-LHTB-20A国鉄MT46(100.0×4 平行)AMA-D
モハ3762
モハ3764
17680×2800×404533.5-

●車歴
モハ3761←京王帝都電鉄デハ2016 1961 日立製作所製/1985入線・冷房化
モハ3762←京王帝都電鉄デハ2066 1961 日立製作所製/1985入線・冷房化
モハ3763←京王帝都電鉄デハ2017 1961 日本車輌製造東京支店製/1985入線・冷房化
モハ3764←京王帝都電鉄デハ2067 1961 日本車輌製造東京支店製/1985入線・冷房化

●編成表
3761  3762
3763  3764
(田名)
(田名)


 

 京王2010は実際に乗ったことがあるため、神奈電にも登場させたかった車両です。このために18m級車までしか走れない路線の設定があるようなものです。本当なら3次車が好みですが、これは伊予鉄に譲渡されているので、2次車にしました。
 鉄道コレクション第3弾の小田急2200系列がベースで、車体は唐竹割りにして幅を狭めています。屋根はGMの京浜急行1500用。前面は鉄コレ第10弾の羽後交通キハ3がベースで、窓の天地を拡大しています。冷房は鉄コレ11弾の伊予鉄道モハ701のものを光硬化パテで複製したものです。
 その後、そのものずばり(銚子電鉄2000形)さらにはそれをベースにした自由形まで鉄コレで登場するとは思いませんでした。


作成途中の画像
 
 神奈電をもう一度 2011年11月
 製作中のもの 2012年1月
 神奈電をもう一度 2012年7月
 


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